【指導者も】「サッカー」とは何か【戦術ブロガーも】

書評

こんにちは。らいかーるとです

今回もマッチレポでなく、書評という名の読書感想文になります。みんなのアイドルこと林舞輝こと、マイキーがとんでもない本を書きました。マイキーとはポジショナル賢者によって発掘された新世界の神です。いや、神になろうとしている人です。いやいや、神として崇めたてられそうになっていることを全力で拒否しつつも、現場で懸命に生き抜いている人です。え?知り合いなの?と思われるかもしれませんが、残念ながら面識は全くありませんよ。

「サッカー」とは何か。

サッカーとは何か?と皆様は考えたことがありますか。自分はあります、というか、ライセンスのときに考えさせられたことがあります。あれは地獄でした。思い出したくもありません。ちなみに、自分は試合終了時に多く点を入れていたチームの勝ち、と言いました。ね、おもしろくないでしょ。

で、サッカーとは何かと欧州の人々が考えに考え抜いて誕生した2つの考え方について書いてある本です。この本の良いところは、マイキーくんの主観がほとんど登場せず、戦術的ピリオダイゼーションとバルセロナ構造主義についてわかりやすく淡々と書いてあることでしょう。というわけで、日本にいながら欧州人がサッカーについて本気出して考えてみた戦術的ピリオダイゼーションとバルセロナ構造主義について学ぶにはもってこいの本です。以下の人は本書を購入しましょう。

・戦術的ピリオダイゼーションとバルセロナ構造主義に興味にある人

自分の外にある考え方に触れること

日本の指導にも色々な派閥があります。大事なことはそれぞれの派閥の目指していることを理解することだと思います。特に正反対の派閥であればあるほど、自分のなかには存在しない考え方を持っている可能性が高いです。学びはそこにあります。もちろん、コピーする必要はありませんよ。自分が気に入ったところだけ自分のものにしていけばいいんです。

前述のように戦術的ピリオダイゼーションとバルセロナ構造主義は欧州の人が根性で生み出したサッカーに対する考え方です。日本人が考え出したものではりません。となると、我々の持っている価値観とか考え方の外にそれらの考え方は存在する可能性が高いです。というか、読んで見ればわかりますが、サッカーがどうこう!というよりも、人間とは!!!、みたいな方向の話です。サッカーだけ理解していればいいんだ!みたいな指導者の考え方を滅ぼすような内容になっています。え?欧州の奴らはこんなに考えているのか???みたいな。なので、これを読めば新たな一歩になるはず。え?サッカーコーチになるためにはこんなに色々なことを学ばないといけないのか!?みたいな。以下の人は本書を購入しましょう。

・最近は新しい考え方に触れていないという指導者

・サッカーの指導者になりたい大学生。勉強して!

There is no right or wrong, there is only like or do not like

戦術的ピリオダイゼーションもバルセロナ構造主義も完コピをしようとすると、環境的に無理だし、時間的に無理だし、と無理無理無理無理と言いたくなります。だから、気に入ったところだけ抽出してしまえばいいんです。実際に日本ではゲームモデル、もしくはプレーモデルという戦術的ピリオダイゼーションの一部をチームに利用している事実を多数目撃しています。多くのチームがモルフォサイクルなんて華麗にスルーしているに違いありません。で、良いとこ取りをさらに加速させると、和洋折衷となります。

例えば、ドリ塾でやっているようなボールを一切見ないコーンドリブルや相手のいない状態での全速力でのドリブルトレーニングは戦ピリ的にはアウトです。でも、それらのトレーニングに良さはあるんですよ。だったら、日本の一部で行われている選手の足元を徹底的に鍛えられた選手がバルセロナ構造主義で磨かれたらどうなると思いますか?という問い。和洋折衷に誰が成功するか大会が日本では行われているような気がします。以下の人は本書を購入しましょう。

・和洋折衷にチャレンジしたい人々

戦術ブロガーにこの本は必要なのか

まるでブロリーのように息絶えた?と思いきや復活する戦術ブロガーの皆様、元気ですか。最近仲良くして頂いている戦術ブロガーというより乃木坂のファンの人が、戦ピリについて興味深いことを呟いていたのにツイ消ししてしまいました。なんてこった。

なので、返事だけ引用。戦術ブロガーは良くも悪くもピッチで起きていることだけが真実派閥の人たちです。いや、そんなことないか。戦ピリを理解しないとチームの目指しているサッカーを理解できないか?となると、答えは簡単。そんなことはありません。ピッチはピッチです。戦ピリだ、バルセロナ構造主義だ!といっても、ピッチで起こっていることが肉でも魚でもなければ、ブーイングの嵐になるのが世の常です。

でも、でも、でも、でも、でも、でも、サッカーが意思決定のスポーツで、意思決定を負荷なくこなすためにプレーモデルが存在し、そのプレーモデルを実現するためのプレー原則があるとすれば、その方向からのアプローチのほうが試合の分析をやりやすくないですか?そのような観点で試合ごとに整理していけば、スカウティングに売れるだろう資料の出来上がりです。さらに、個人による差にも言及できれば、もはやプロです。

いや、選手によってめっちゃ内容が変わるんですよ!属人的過ぎません?という指摘に対して、選手同士の相互作用を重視しているバルセロナ構造主義を元にしているんだとか分析できたらかっこよくないですか?さらには、フランス代表やレアル・マドリードのように得体のしれないチームも出てきているんですよ?ピッチで起きていることの根底に何が存在しているか?を探る上で、この本は本当に役に立つと思います。え?うちのチームは戦術的ピリオダイゼーションもバルセロナ構造主義とも縁遠いって?大丈夫、どこのチームもゲームモデルは導入するくらいに一般的になってきていると思うから。

・ピッチで起きている現象のさらに奥底に潜っていきたいという稀有な戦術ブロガー

ひとりごと

マイキーくんにはもっとパンツを下ろした本を次回に書いてほしいな、という個人的な願望を懐きました。たぶん、この本では自分の書きたいこと、そもそもそんなものが存在するか定かではないけれど、書いてないと思うので。ではさらばじゃ!

コメント

  1. 匿名 より:

    面白く読ませてもらいました。
    いつもらいかーるとさんのブログの文体は、なにかをまくしたてつつ皮肉ぶってますね。高学歴のキモオタ感があってよろしいかと思います。

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