【サルベージ企画】インテグラルトレーニングについてその2

2014年の2月に書かれた記事です。


さて、またもミゲル・ロドリゴの講習会に参加してきました。

最初はちっこい会議場だったのに、どんどんと会場がグレードアップしていくのが印象的な講習会でもあります。今回のテーマはインテグラルトレーニングだよ!ということで、今回の講習会で得た情報を書いていきます、淡々と。

最初の今までの勘違いです。

以前にインテグラルトレーニングを解説したときにこんな風に書きました。

インテグラルトレーニング=技術+戦術+フィジカルの3要素に、認知力&集中力、注意力&決断力&モチベーション。

これがインテグラルトレーニングだと。

でもね、これだけでは足りないのだというわけで、さらに項目が加わりました。

技術+戦術+フィジカル+認知力+決断力+集中力+モチベーション+守備戦術+攻撃戦術+ゲーム戦略+相手+ピリオド

それぞれの語句について解説が必要そうなのは解説してみます。

認知力はピッチで起きていることを読解する能力です。

注意、集中力はピッチで起きていることを過不足なく見逃すこと、現時点で自分たちがどのような状況におかれていて、次にどのようにすべきかを考えること。

それらの能力を用いて、自ら決断することを決断力。

モチベーションは監督の声掛けをもって行われます。声掛けの特徴は答えを言うよりも、励ますことのほうが多いです。ピリオダイゼーションでもそうですが、ボールを使って選手を走らせる場合は、走れ!!というだけで本当に走りますからね。

攻撃戦術:チームの方向性とあっていますか?となります。フットサルで言えば、クワトロ?ピボ?偽ピボ?サッカーで言えば、サイド攻撃?ポゼッション?カウンター?トランジッション??

守備戦術:チームの方向性とあっていますか?となります。例えば、プレス開始ライン?ゾーン・ディフェンス?マンツーマン?ミックス??

相手:どんな特徴をもった相手を想定して練習しているか。リーグ戦が日常化している場合は次の相手をイメージ出来ているか否か。

ピリオド:いつの時期?プレーシーズン、シーズン開幕、中盤、最終盤で練習メニューは変わってくるだろうということ。

これらの要素をトレーニングにすべてぶち込んでくださいというのが主旨です。とっても大変。なお、ゲームの一部分を切り出してトレーニングを行うので、トレーニングはゲームの相似形といえるようです。いわゆる、フラクタールというやつですね。

対象年代は関係ないです。対象年代によって、プレーの強度の調整は必要ですが。なお、バスケット、ハンドボールではとっくに行われているようなので、この競技の専門的トレーニングですということはありません。

トレーニングのコピーをしても、このような背景を理解していないと意味がありません。なので。トレーニングを因数分解できて、初めてトレーニングをコピーする資格が得られるとも言えます。

ミゲル・ロドリゴはドリルトレーニングを嫌っています。なお、フットサルのインストラクターはドリルトレーニングだって必要じゃんと影でこそこそ言っています。その辺りの話はまた次回に。

で、次にインテグラルトレーニングの種類についてです。以前にまとめたものが意外に優秀なんですね。

プレープラクティス:前中後を設定し、中にフォーカスすること。注意点は必ずフィニッシュを入れること。
自分たちのプレー動画を観て、改善ポイント、頻繁に繰り返される現象を中に設定すると良い。
ただし、フィジカルの要素を忘れて設定してしまうことが多いので、気をつけること。具体例は前のまとめを見てください。

ゲーム課題:前中後のような一連の流れをきる。ただし、連続的なトレーニングになり、役割の変換、攻守の切り替えが頻繁に起こるようなメニューとなる。なお、別にフィニッシュの要素を必ず入れる必要はない。

フィニッシュする⇔させない

前進する⇔前進させない

保持する⇔保持させない

連続的なトレーニングという意味をもうちょっと突っ込んでみると、フィニッシュする⇔させないで考えてみましょう。フィニッシュさせない側はボールを奪ったら、フィニッシュ側になる練習が多いです。これは役割の変換。なので、延々と続きます。守備したり、攻撃したりががんがん入れ替わるので、連続的なトレーニングとされるのでしょう。

で、これが一番の驚きだったのですが、まさか鳥かごがインテグラルトレーニングだったとは。まあ、どれがグローバルでインテグラルトレーニングでっていうのはあんまり気にしないほうが良さそうなんですけどね。ちなみに、棒立ちの鳥かごはインテグラルトレーニングではないとなると思います。恐らくは。

ミゲル・ロドリゴ流の鳥かご(ルールが超複雑なので、注意力、集中力が試されています)

4対2(フットサルコート)
1.味方同士でボールを◯本繋ぐ前に、必ずセンターラインを越えて移動すること
2.センターラインを越えるときの制限。ex パスのみ、ドリブルのみ、浮き球のみ、足の裏のドリブルのみとかとか
3.他のグループにボールをぶつけたら交代。
4.タッチ制限

同じフットサルコートで5組くらいが同時に行います。

鬼のルール
1.ボールを奪ったら味方同士でパス交換
2.ボールを奪ったらフットサルコートにある2つのゴールのどちらかに攻める。ゴールが決まれば鬼が交代
3.ボールを回している選手がルールを無視していないか監視

ゲーム課題ってのは最初のフィニッシュさせないとかが課題になるのかと思っていたのだけど、そうではないようで。例えば、ボールコントロールが課題だなとなれば、このような練習で行う?というわけで、いまいち理解できていません。ゲームに近い形で行うってのは分かるのだけども。

課題:えんとれおりあねす(?)
フットサルコートで4対4+GK。ただし、自陣と相手陣地で2対2になるように設定する。必ずGKからボールを始める。ボールを保持しているチームは1人だけ自陣に降りてビルドアップを手伝って良い。

実際のゲーム
ルールのない遊びのゲームはダメよ!!というのが重要なところになります。

1.ルールの変更
例えば、ゴールを決めたら攻める方向が逆になる。むろん、キック・オフでなく決められたゴールのキーパーからすぐに試合を始める。

2.プレーヤーの役割をかえる
持ちすぎるから、お前は3タッチだ!

3.得点のシステムの変更
うちのチームはカウンターがダメだからカウンターで点を決めたら100点ね。

4.時間、スコアとの戦い
うちのチームは逃げ切るのがヘタだ。なので、一点リード、残り5分から試合を始めます。

5.審判との戦い
うちのチームは理不尽な判定に弱いので、審判に理不尽にさせる。

ゲームの種類は条件付きゲーム(1.2.3)と適応ゲームともモゲルゲーム(4.5)が有ります。

適応ゲームだけよくわかりませんでした。意味としては、有る特定の目的要素を繰り返す強化するために、ゲーム構造を修正することです。

というわけで、今日は自分のメモったことを羅列しました。

コメント

  1. たるt より:

    注意・集中力についての説明で、「過不足なく見逃す」となっていますがこれは誤りではないでしょうか。

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