【学べ】トーマス・シャーフ講演会感想【ブンデスリーガ】

独り言

月島と言ったら、雫。

というわけで、豊洲に行ってきた。海のない街で育った吾輩は、大量の水を見ると嬉しくなってしまう。そんな水たちに囲まれた豊洲。遊んでないので、本題に入りまする。トーマス・シャーフって誰だよ!という人は、グーグル大先生にきいてください。

■講演会の部

講演会は、なぜか映画館で行われた。スクリーンを使うのかと思ったら、ほとんど使われなかった。使われたのはトーマス・シャーフのハイライト的な映像が流れたときくらい。ブレーメンサポ(日本だと希少)には思い入れのある映像だったのだろうけど、我輩にはまるでその貴重さがわからなかった。残念無念。

トーマス・シャーフのプロフィールをもとに、講演会はすすめられていった。普通の講義は、あるテーマに基いて行われるものである。例えば、近年のドイツの成功、ブンデスリーガの進化の歴史、ブレーメンで実践したサッカーの哲学などについて、トーマス・シャーフが語るみたいな。しかし、今日はあくまでトーマス・シャーフの自己紹介(年表形式)にそって行われた。自然とトーマス・シャーフについて詳しくなっていく。途中途中で司会の人から質問が起こる。

せっかくなので、興味深いトーマス・シャーフの発言を拾っていく。全部のっけたら誰かに怒られそうなので、一部。

Question:奥寺さんってどうだった?

Answer:サッカー選手としての能力、人間性も申し分なかった。彼がプレーすることによって、ドイツ全体に日本人へのいい印象をうえつけた。日本人が最近ドイツでプたくさんプレーすることにも繋がっていると思うよ。

Question:自分のサッカー哲学をどのように落としこんだの?

Answer:選手がどのようなプレーに喜びを感じるかが大切。一方的に自分の哲学を落としこんでもうまくいかない。

Question:現代サッカーにおいて、攻撃的なスタイルの攻撃的って具体的にどういうこと??

Answer:チーム全体で攻守に関わること。11人で攻撃をすることが大切。センターバック、ゴールキーパーもポジショニングを上げて攻撃に絡んでいく。そして、ボールを失ったときは、相手の陣地でボールを奪いかえす姿勢が大切。ボールを奪い返すときに、周りが連動していないと良くない。もちろん、この守備も11人が関わる必要がある。スライドとかね。

Question:残り4試合で、降格の可能性の強いチームをマガトから引き継いだ。残留に成功したわけだけど、具体的に何をしたの?

Answer:選手がこちらをむいてくれるかどうかが重要だった。選手を観察すると、モチベーションの低下、負け癖がついていた。よって、それらの改善からアプローチした。具体的には、デュエルの大切さやポジティブな声掛けをしたよ。そのプレーが勝利に繋がるんだってね。

Question:攻撃的なサッカーをどのように具体的にトレーニングするの??

Answer:身体が自然に前に動くように、オートマチック化をはかる。ボール保持者の周りの選手を、どのように動かすかが大切。

Question:なぜ他のチームでは、ジエゴは輝かなかったのか。

Answer:監督の求めているものと選手の求めているものが合致しなかったからだと思うよ。

■実技の部

そして、MIFAフットサル場に移動して実技。凄いロケーションのフットサル場でびっくりした。隣にライブハウスあるし。

実技はパス&コントロールを3つ。そして、相手なしのオートマチック化のトレーニング→ゲームで終了。特別なトレーニングはなかった。最初のトレーニングがどこのポジションでどこのエリアで行われているのか、説明はなかった。それをしないと、オランダ人は怒る。

パス&コントロールの特徴はパスを出したら移動。肝はパスを出したあとの行動が決まっていること。ちょっとわかりにくい移動だったので、頭をつかう。具体的に頭をつかうを説明してみると、パスを出すことに集中しすぎると、移動がおざなりになる。さりげなく、パスと移動という違う行動を同時に行うに繋がっている。パスを出しながら、次におれはどうするんだと考えなくてはいけない。そして、反復の回数。スクウェアパスをボール複数で行うのと仕組みは同じ。

強調されたのは正確さ。コンビネーション攻撃は正確性が命。なので、人に出すな、コーンに出せと何度もコーチングしていた。適当にパスをすると、叱る。実戦を意識してトレーニングする習慣を身に着けているか否かが試されているような。この正確さへのこだわりは尋常でなかった。ただの対面パスも右足に蹴るか左足に蹴るかを意識して行っているか、それが習慣になっているかみたいなお話。

で、オートマチック化。相手なしで11人が並ぶ。例えば、全部同サイドで脳内補完→サイドバック→センターバック→サイドハーフ→ボランチ→オーバーラップしたサイドバックがクロス→センターフォワードがあわせるみたいな。タイミングが命。このタイミングが曲者。他にもオートマチック化はたくさんあったけど、目新しいものはなかった。

最後にゲーム。オートマチック化の現象は出なかった。あのサイズのコートでは難しい。で、終わり。

■感想のまとめ

というわけで、トーマス・シャーフの講演会にいってきた。一番印象に残ったのは言葉の定義。攻撃的なサッカーって何?って聞かれて自分なりの答えがあるかと言われれば、ぱっと出てこない。レーヴがゾーン・ディフェンスのメリットを聞かれて即座に答えられたように、ひとつひとつの言葉を自分の言葉ですぐに話せるようにするって大切だなと。

実技面ではなんとなくやるなと。スピードを上げれば実戦というわけではない。パスを正確にを、まずは意識すること。では、正確の定義とはなんだ?みたいな。正確なプレーを具体的に選手がイメージしていなければ、選手の成功不成功の判断が曖昧になってしまう。成功不成功の判断が曖昧になってしまえば、自分で自分のプレーを修正することはできない。だって、成功か不成功かわからないから。ドリルだと特に。

というわけで、東京レクリエーション専門学校の皆様、貴重な機会をありがとうございました。

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