欧州201617シーズンの気になった選手イレブンを決めよう。

独り言

多くのリーグ戦が終わり、チャンピオンズ・リーグのファイナルも終わりました。よって、恒例の企画に参ります。

選考基準は、自分が見た試合で活躍した選手です。試合でみてもいない選手を評価するのは危険なので、行いません。他には、線よりも点での活躍や印象度を重視。要するに独断と偏見で、選ばれるものになります。線よりも点での活躍だ!とっても、1試合の活躍から選ばれることはないです、多分。ベストイレブンでなく、気になったイレブンにした理由は、ベストイレブンだと、いつも同じメンバーになるし、なんでこの人を選ばなかったのかと、無駄な争いが起きそうなので嫌だからです。

ちなみに昨年の気になったイレブンは、ケイラー・ナバス、ペペ、ボアテング、ファンフラン、フェリペ・ルイス、ガビ、デレ・アリ、エジル、ムヒタリアン、ドグラス・コスタ、スアレスでした。さらに進化を遂げた選手もいれば、肉でも魚でもない選手もいたり。

■Gianluigi Buffon

残念、そこはブッフォン。チャンピオンズ・リーグのファイナルこそ活躍できなかったですが、ユベントスの最後の砦として君臨し続けました。モナコで話題のムバッペに決められるまでは、ファイナルラウンドで無失点とかかなりえぐい数字だったと思います。ちなみに、昨年のはチャンピオンズ・リーグの無失点記録じゃないけど、失点しないよね部門はケイラー・ナバスでした。ブッフォンで思い出に残っているのは、パルマでのデビュー戦。セリエAダイジェストが大騒ぎしていたような。そして、監督が移り変わっていくなかで、ボールを繋ぐことが求められたこともありました。世代的にボールを繋げられるように育成されたかは微妙だったんだけど、気がつけばボールを繋げるようになっていたブッフォン。来年こそはとリベンジを誓っていると思うので、頑張ってもらいたいものです。

■Benjamin Mendy

パリ・サンジェルマンの連覇が続いていたリーグ・アンにおいて、優勝することの意味は大きいでしょう。カップ戦なら、なんかよくわからなけど、勝ってきたでござるというチームはときどき現れるのだけど、リーグ戦で何だかよくわからないけど、というケースは殆ど無いです。だからこそ、昨年のレスターの優勝の価値は大きいのかもしれないけれど。ベンジャミン・メンディーは、モナコの左サイドバック。たぶん、右サイドバックもできる。とにかく速い。超特急。味方のフォローがないと、クロスを上げるだけマシーンになりがちなサイドバックとは一線を画します。突破のドリブルも使いこなし、超攻撃的な左サイドバックとして、世界屈指になる日は近いです。マンチェスター・シティに移籍に噂があるようで。アウベスのようになるのか、アラバロールをやらされて脳みそがパンクするのか楽しみにしておきます。

■David Luiz Moreira Marinho

初めてチェルシーにきたときは、センセーショナルなデビューの印象を受けました。しかし、ブラジルワールドカップでの惨状を思い出すまでもなく、ダビド・ルイスは勢いが大事という選手で、我慢のできない選手なのではないかと。徐々にネタキャラになっていったので、パリ・サンジェルマンから買い戻すよ!となったときには、多くの人の頭に????マークを浮かばせたに違いない。しかし、コンテの3バックで見事に復活。迎撃型のリベロとして、チェルシーの優勝に貢献。ダビド・ルイスがどこかに消えても3バックなら問題なし。迷いのなくなったダビド・ルイスは対人の強さを最大限に発揮しながら、攻撃の機転としても機能していました。つまり、チーム選びも大事だけど、チームのプレーモデルも同じくらいに大事だ!という話になります。

■Kalidou Koulibaly

今季のナポリは、海外の指導者界隈で注目されていたらしですい。最初に見たときは特に印象を受けなかったんですけれど、徐々にそのやばさに気がつかされました。日本ではトータルゾーンと表現されているけど、ボールを保持したときのボールの循環とポジショニングの調整がやばい。恐らく、監督がすこぶる優秀なのでしょう。チャンピオンズ・リーグでもう少し結果を出せれば、もっと注目されたに違いありません。ちなみに、ナポリを倒したのはレアル・マドリーなんだけれども。フランスで育成されたセネガル代表。ボールを繋ぐという点で正確な能力を持っています。技術と判断が噛み合っているというか。アフリカの選手らしくフィジカル能力も高いので、ビッククラブに移籍してもおかしくない逸材です。

■Daniel Alves da Silva

チャンピオンズ・リーグでの活躍は、バルセロナでのプレーを彷彿とさせるものでした。攻撃的な右サイドバックとして名を馳せていたアウベス。ユベントスではウイングバック、サイドハーフも兼任。多くのポジションをこなすブラジル人と言えば、ゼ・ロベルトな世代なんだけれど、アウベスもサイドだったらどこまでいけまっせ!というのは素直に凄い。モナコ戦ではゴールに絡みまくることで、波乱を起こさせませんでした。バルセロナからゼロ円移籍だったと記憶しているので、良い買い物になったのではないでしょうか。ただ、ファイナルで宿敵であったレアル・マドリーに負けてしまったので、残念無念だったでしょう。それでも、バルセロナ戦で古巣を後悔させるようなパフォーマンスをできたことで、報われていたのかもしれないけれど。

■N’Golo Kanté

3バックは、田中、マルクス、闘莉王というのは知る人ぞ知るネタなんだけれど、カンテも似たようなところがあります。サッカーには分身の術を使える選手が何人かいて、全盛期のケディラ、フレッチャー、朴智星がたちが元祖です。カンテも分身の術が使えます。ピッチに何人いるんだろうみたいな。地球の3割は彼がカバーしているという名言が出たように、今季のチェルシーの躍進を支えた選手。レアル・マドリーのカゼミーロが賞賛されたように、ボールを奪い切る能力のある選手が再評価されている傾向にあります。ハリルホジッチの言うデュエルとは少し違うのかもしれないけれど。あと、カンテはときどきさくっとゴールを決めるので、それも評価を高めた要因なのではないでしょうか

■Kevin De Bruyne

デ・ブライネがあと10人いれば、チャンピオンズ・リーグでも優勝できた。グアルディオラがそんなことを思っているかどうかはわからないけれど、今季のデ・ブライネは完璧超人になりつつありました。サイドハーフ、インサイドハーフ、セントラルハーフ、ワントップと、マンチェスター・シティの試合を追いかけているわけではないのにもかかわらず、多くのポジションでの起用を目撃。さらに、どのポジションでも圧倒的なプレーを披露。もはや、意味が不明。グアルディオラによる魔改造によって覚醒する選手はたびたびでてくるが、デ・ブライネの覚醒は、ベルギー代表を喜ばせているかもしれない。アザールとの共存問題をどうするんだろうと思っていたけれど、完璧超人のデ・ブライネがあわせれば済む話。アザールは怪我しちゃったけれど。来季はどのポジションをやるか楽しみです。

■Luka Modrić

ベストイレブンにも何度も選んでいる気がするモドリッチ。クラニチャル以上の選手が出てきたぞ、クロアチアのネドベドだと日本のメディアが騒いでいたことを覚えている。ぜんぜん違うやんけと。モドリッチとクロースのコンビは、イニエスタとシャビのコンビに匹敵するような気がしてきている。結果も出しているし、双方ともにボールプレーヤーだ。さらに、レアル・マドリーの戦術に守られている様子もない。どちらかというと、さらされている。それでも高いスキルでどうにかしてしまうセットの破壊力がユベントスの計算を狂わせたと言っても過言ではないだろう。来年も結果を出すようだと、史上最強のコンビと評価される時代が来るのではないかと、密かに期待している。

■Neymar

今季もバルセロナで大トリを飾ったのはメッシで間違いないんだけど、今季のネイマールは一味違った印象を受けました。腹をくくったというべきか。自分の与えられた役割に怒りを覚えているというか。それらの覚悟がポジティブに影響することもあれば、ネガティブな影響が出ることもあったでしょう。ただ、パリ・サンジェルマンとの試合でのプレーは忘れることができなそう。アウベスやロナウジーニョのように、バルセロナは下部組織出身者以外には厳しい。裏口から出て行けみたいな。まあしょうがないんだけど、ネイマールがどんな形でバルセロナから移籍するのかはちょっと楽しみにしている。それとも、バルセロナの象徴になれるかどうか。なってほしいのだけど。

■Cristiano Ronaldo dos Santos Aveiro

レアル・マドリーの不安定さの象徴みたいな選手だったのだけれど、2トップになってからはチームの一員として機能していた。突破のドリブルができなくなってきたよねと言われてきたクリスチャーノ・ロナウド。メッシのほうが評価されるのは、突破のドリブルの部分の差が大きい。メッシは異次元。そんなクリスチャーノ・ロナウドだが、ベイルの負傷とともに、2トップに固定される。FW仕事に集中するクリスチャーノ・ロナウドは、ちょっとレベルが違った。マンチェスター・ユナイテッド時代からサイドから中央に入ってきてフィニッシュに絡むことを得意としていたけれど、両足でシュートを打てる、ヘディングもできる、ドリブルもできないわけではないとなれば、まあ強い。さらに、ゴール前でのポジショニングにも秀逸さをみせ、現代のフィリッポ・インザーギとして、進化している。ただ、ベイルが復活したらどうするのだろうという不安が尽きない。

■Thiago Alcântara do Nascimento

才能に何の疑いもなかったのだけれど、バイエルンのトップ下としてブレイクするとはちょっと思わなかった。その代わりに、ミュラーが何となく存在感を消している。チアゴ・アルカンタラのことを考えると、本当に巡り合わせというのは重要だなと。このタイミングでバルセロナにいれば、間違いなくスタメンで活躍できていると思う。ただ、あのときはまだまだシャビとイニエスタが健在だったし、セスクもいたようないなかったような。そんなチアゴ・アルカンタラをフックアップしたのが、かつてはレアル・マドリーにいたアンチェロッティという巡り合わせも面白い。何となくドイツ代表のことも考えていそうなバイエルンにとって、ミュラーのポジションを奪うような決断って難しそうだったのだけど、関係ないみたいだった。今季のバイエルンはあっさりとリーグ戦の優勝を決めたけれど、守備の強度は下っていて、来年はその部分がどのようになっていくか楽しみにしている。

ひとりごと、という名の反省

書いていて気がついたのですが、気になったイレブンというよりは、再評価、もしくは発見した選手たちのイレブンという感じに毎回なっている気がします。いっつも言っていますが、ベストイレブンではありませんので、苦情は受け付けません(・∀・)

今季の反省、というよりは、毎度の反省になるのですが、同じチームを追いかける→このチームに決めた→途中で飽きるのループです。やっぱりどこかのサポーターにならなければ無理なのでしょう。だからといって、どこかのサポーターにオレはなる!というのも不自然極まりない気がします。となると、いっそのこと、どこかのリーグに特化するのもありなのかもしれません。その場合はリーガ一択になるのでしょうけど、かつてのように。それで他のリーグは気になるチームを追っかけ続けるみたいな。まあ、何にも決まっていません。しばらくは、Jリーグを見ます。コンフェデはだらっと観るくらいになるかと。あとは、HDDにためてある試合をゆっくりと分析していければと。

今季もありがとうございました。ときどき何のためにブログを書いているのかわからなくなりますが(・∀・)、自分のためでもあり、読んでくださる皆様のために書いているというのもまた真実なのだと思います。というわけで、欧州のサッカーがないときくらいは、Jリーグを見に行きましょう。テレビでもいいから。いや、レベルがうんぬんというなら、大学サッカーや2種年代を見に行って見てください。たぶん、世界が広がるはずです。

あと、ほとんど機能していないコメント欄ですが(ほとんどぼくのせいですけど)、今季はこのチームや選手が面白かったよ、というのがあれば、登場してください。来季の楽しみにさせていただきます。

では、さらばじゃと言っても、明日に日本代表の試合をアップするのか、先週末のJリーグの試合をアップするのかになるんでしょうけどね(・∀・)

コメント

  1. トニー より:

    質問させて下さい。
    MSNがいると、バルセロナの守備問題は解決しないと思うのですが、
    らいかーるとさんならどのように解決しますか?
    私は、ガチムチ系中盤揃えて中盤省略サッカーで三人にカウンターさせるくらいしか思いつきませんでした。

    • らいかーると より:

      お答えしましょう。
      ボールを保持しまくる作戦しかないっす。

  2. j より:

    今季もありがとうございました。
    個人的にはメディアの記事やマッチプレビューよりも、らいかーるとさんのブログが大変分かり易く面白いので、来季も勝手に楽しみにさせていただきます。
    と、言われてもお困りになるでしょうが…。

    今季は地元のJチームが低迷しており毎試合歯痒さを感じております。
    サポーターと言えるようなことは何もしておりませんが、どこかのサポーターになるというのは苦楽を共にする事でもあるので大変なんですよね。(バルセロナやレアルマドリーのサポーターなら少し違うかもしれませんが)

  3. イングランド出身監督がプレミア取るのいつ より:

    更新お疲れ様です。セリエやイタリア人監督のチーム以外で4-3-1-2を採用するチームがほとんど無いのはなぜでしょうか?適した選手、戦術指導出来る監督が国のサッカー文化の違いでなかなか生まれないのでしょうか?4-3-1-2で強かったチームがいくつもあるのでシステム自体が弱いとは思えませんし。

  4. ペンギン より:

    ついにというか、やはりというか、アーセナルの選手が一人もいませんね。
    毎年一人くらいはいたと記憶していましたが。ま、しゃあないっすわ。

    • らいかーると より:

      しゃあないです。エジル、アレクシス・サンチェスができることは周知の事実ですし、ペジェリンもデビューは終わっている感がありますし。

  5. まるすけ より:

    いつも見ています。
    選手としてはイスコが今後楽しみだな~という印象です。
    イスコが居たのでレアルはクリロナ、ベンゼマの2トップや中盤が機能できたこと、
    それがチャンピョンズリーグ優勝に繋がったと考えているので
    あとはアッレグリ監督でしょうか。
    決勝で負けはしましたが、
    あれだけ綺麗にシステムを柔軟に使い分けて対応するマネジメント能力や戦術の幅とかは、
    いろいろと見ていて面白いと思いましたし、
    さんこうになりました

    これはお願いになるのですが、
    管理人さんもベストイレブン以外にも、
    +監督も一人追加して欲しいなと思います。
    視点がとても面白いので、
    ベスト監督の意見も見てみたいと思いました。

    • らいかーると より:

      確かにイスコの評価は、今季のプレーで一変しましたね。すっかり忘れていました。。

      監督はナーゲルスマンで。あの監督は化物です。

  6. しょーた より:

    ナポリのパスワークは神とグアルディオラ監督も絶賛していますが、簡単にポジショニングと言われても具体的にどれだけ繊細な調整を選手たちが行っているのか、マッチレポートでもいいので書いていただきたいです!
    これからもレポート楽しみにしています。できれば注目度の高い試合だけでもいいので、もう少し欧州リーグ(特にリーガ)のレポ見たいです

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