【サルベージ企画】インテグラルトレーニングについてその1

サルベージ企画です。ブログがたくさんがありすぎるので、集約しようそうしようというものになります。これは2014年の1月の記事になります。

みなさんこんにちは。ぼくは少し風邪気味です。さて、今日は指導者講習会を頻繁に行っているミゲル・ロドリゴが提唱するインテグラルトレーニングについて考えていきます。インテグラルトレーニングとは、フットサルのトレーニングメニューの考え方ですが、サッカーにも応用が可能です。というか、サッカー界でも自然に行われていると思います。なので、フットサルかよ!そんなのかんけーねーと言わずに、覗いてみてください。

 ■サッカーのトレーニングの考え方の分類

 アジア圏内でよく行われているのが、ドリルトレーニングと呼ばれているトレーニング種類になります。なお、筆者調べによると、南米でもこの傾向が強いです。具体的に言うと、対面パスのような判断のない練習になります。プレーごとに判断することなく、淡々と同じプレーを反復していくことが特徴です。ミゲル・ロドリゴ曰く、首から下を鍛えているだけで、首から上はまるで鍛えていない練習だ!とのことです。

 次に林さん(オランダ帰り)と村松さん(スペイン帰り)が登場し、日本にグローバルトレーニングという考えが伝達されます。オランダ、バルセロナの教科書を日本語訳したのが彼らの偉大なる功績です。ドリルトレーニングとの違いは、相手がいるかいないか。プレーに判断する要素があるかどうか。フィジカル、技術、戦術の要素が含まれているかどうかになります。

 サッカーはサッカーをすることで上手くなる理論からすると、すべての練習にゴール、スペース、相手、味方をつけるべきだ、という考えも、このころから普及されました。なお、いわゆる走り込みもサッカーの要素から考えると関係あるまい!ということで、ボールを使ってフィジカルを鍛えようという概念も同時に伝わってきています。ただし、サッカーのピリオダイゼーションと戦術的ピリオダイゼーションの違いが自分にはまだわからないので、それについてはそっとしておきます。

 グローバルトレーニングの具体例はポゼッションゲーム、鳥かごです。また、一方方向への攻撃もそれにあたります。一方方向への攻撃??なんてことはないです。3対2のゴールキーパー有りの練習は、はるか昔から行われている気がします。ただし、守備はボールを奪ったらどうするんだ?というところまでつきつめていたか!?まで考えると、ぐぬぬな気分になるんですけどね。平たく言うと、認知、判断、実行という頭も使わなければならない練習であり、ドリルトレーニングとは違い、味方&相手といった不確実性な要因が存在するってことですね。

 ただし、グローバルトレーニングにも弱点はあった。例えば、ポゼッションゲーム。攻める方向を決めど、サッカーの選択肢であるトラップ、キープ、パス、ドリブルはできる。でも、シュートはできない。いや、シュートもパスなんですと屁理屈をいったところで、GKとの駆け引きがまるでない。一方方向への攻撃にはシュートが有る。でも、攻守の切り替えがない。守備者がボールを奪ったら奪い返す約束事を決めればいい?でも、守備者が目指すべきゴールがないじゃん。ただし、必ずしもすべてのプレーの選択肢があればいいってわけでもないんですけどね。

 というわけで、グローバルトレーニングをさらに試合に近づけたのがインテグラルトレーニングとなります。小難しく言うと、認知、注意力、集中、感情も刺激する練習です。基本的には、メンタル、戦術、技術の向上を目的とするものなのですが、試合に近い形式なので、戦術的要素が特に強く、試合と同じように感情のコントロールも必要になってきます。

 具体例をいうと、4対4のフットサルコートでの試合。GKはなし。これも立派なインテグラルトレーニングとなります。テーマはシュートコースを見つける、見逃さない。GKがいないので、当たり前の話ですが。逆に言えば、GKがいないので、シュートコースをガンガン消しまくるをテーマにすることもできます。別に難しい話ではないんですよね。

 ■インテグラルトレーニングの作り方

 最初に、前中後の考え方が大切になります。例えば、フィニッシュをテーマに練習するとします。其の場合は、フィニッシュを中に設定します。前と後はフィニッシュの前後の局面について設定します。サッカーで言えば、バイタルエリアでフリーでボールを受けたを前、フィニッシュの局面を中、相手のカウンターを後とします。それでトレーニングを繰り返していきます。このように設定することで、一連の流れをもってトレーニングすることができます。日本だと、中に値する練習ばかりを繰り返す傾向がありますよね、多分。

 他には一連をぶったぎって1つの現象が頻繁に起こるようにするトレーニング方法もあります。1つの現象とは3つ有りましてボールを保持する⇔奪い返す。シュートを打つ⇔打たせない、前進する⇔前進させない。ミゲルの講習会ではシュートを打つ⇔打たせないで行いました。またフィニッシュかということで、適当に書いているのがバレてしまいます。講習会でやったメニューを書いておきますので、勘弁して下さい。

 シュートピラミッド。ハーフコートくらいでGKあり。2チームの対抗戦。最初に1対0→1対1→2対1→2対2→→4対4まで増えていくメニューです。シュートが入るか、外れたら順番待ちの選手にすぐにボールを供給します。順番を待っている選手はコーナー付近にポジショニングしているので、シュートまで簡単にいけます。

 フェイク有りの連続したシュート。ハーフコートくらいでGKあり。グリッドの四隅にパサーを配置。ハーフコート内は一対一。攻守を決める。パサーからのボールを受けてダイレクトでシュート。ゴールを決めた場合は、また攻撃を行う。守備者は終了し、攻撃側にパスをした選手が守備を行う。なお、シュートを外した、または止められた場合は守備者が攻撃になり、パスを出した選手は守備に回る。

 そして、それらをテーマにゲームを行います。間違ってもゲームは好きにやってもいいよという形ではしません。

 なので、色々なルールを付け加えるのがインテグラルトレーニングの特徴と言えます。ルールをつけることで、テーマや引き起こしたい現象を再現させるのですね。なお、日本でこれをやり過ぎると、サッカーから離れてしまっているよね、リアルじゃない!と指摘されるので、おすすめしません。

 例えば、8対8のフルコートゲーム。

 制限:ボールを奪ったら必ずGKまでボールを戻してから相手の陣地に侵入可能。なお、ボールを前進させているときに相手がボールに触ったらまたゴールキーパーにボールを戻さなければいけない。

 この制限でフォーカスする現象。GKからのビルドアップ、前進。または、前進を阻むプレッシング。

 一連をぶった切る練習だと、例えば、3対3のフットサルフルコートゲーム

 制限:ボールを奪ったら、相手の陣地まで侵入する。侵入できたら、どちらのゴールに攻めても良い。相手にボールを奪われたらやりなおし。もちろん、相手もセンターラインを超えないと、フィニッシュまで行けない。

 この制限でフォーカスする現象。前進と前進させない。

 他にもインセンティブをつけるやり方もあります。全員がボールを触ったらゴールが2倍とか、最後のシュートはダイレクトのみとか。

 みたいな感じです。うちでよくやるのはGKへのバックパスなしという制限でやることが有ります。CBが深さを取りましょう作戦です。

 今回はこんなところで失礼します。なお、参考文献はミゲル・ロドリゴの講習会全般&スペイン帰りのフットサル指導者に教わりました。文献ちゃうやんという話ですが、参考までに。

 なお、お勉強中なので、それはちゃうで!!というのがありましたらコメントください。

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