迷えるFC東京と躊躇のない横浜Fマリノス 2021.5.1 J1 第12節 FC東京対横浜Fマリノス

「さて、気がつけば一ヶ月ぶりの更新!ということで」

「体調を崩していたけれど、一ヶ月も体調を崩していた記憶はない」

「なぜこんなに間隔が空いてしまったのか?は謎ということで」

「今日はFC東京と横浜Fマリノスの試合を見ていく」

「この試合を選んだ理由は、元気のなさそうなFC東京と元気が良さそうな横浜Fマリノスを要チェックといったところだろうか」

「FC東京は[433]と[442]の間で苦しんでいるようだが、この試合は[442]で試合に臨んでいた」

「横浜Fマリノスは[4231]で、いわゆるみんなの知っている横浜Fマリノスだった」

「開幕前はシティやチェルシーが行っていた[325]をやるんじゃ!みたいな報道もあったんだけど、開幕戦の前半戦だけで終了したみたいだな」

「ま、その点についてはどっちでもいいんだけどな」

「随分と投げやりだな」

「チームがどのようなサッカーや配置をするかはそのチームの自由だからな。必要以上に意味を求めることのほうが机上の空論を超えていってしまう」

「なるほど。もしも、横浜Fマリノスが3バックにチャレンジしたときは、そんな報道もあったなと思い出すくらいでいいわけか」

「で、試合に話を戻していこうと思う」

「横浜Fマリノスは相変わらず流動的な配置をしていた。セントラルハーフコンビが前線の5レーンに飛び出していく形は世界でも類をみない気がする」

「かつてのネルシーニョはセントラルハーフコンビはあの位置から動かさないことで、相手のカウンターを防いでいたくらいだからな」

「横浜Fマリノスの場合はガンガン前に出ていく。ついでに松原も5レーンの一員になることが多かった。ティーラトンはそこまで前線に飛び出してはいかなかった気がする」

「ときどき人数が過多になることもあるんだけど、そんなときはマルコス・ジュニオールがフリーマンとして振る舞えるから特に問題はない」

「徳島ヴォルティスで言うと、渡井の役割だな」

「ビルドアップでも横浜Fマリノスはちょっとおもしろいことをしていた気がする」

「基本的にサリーをしない。セントラルハーフコンビはひとりが中央、もうひとりは遊軍として機能している。チェルシーのジョルジーニョ&コバチッチや昨年の徳島ヴォルティスの岩尾&小西の関係性に少し似ていたな」

「松原とティーラトンも大外レーンとインサイドレーンを行き来することができるから厄介で」

「横浜Fマリノスのビルドアップの出口の作り方で興味深いのは大外レーンに流れるところだろうな」

「なるほど」

「例えば、サイドバックがボールを持つ→サイドハーフにボールを出すがよくある縦縦循環なんだけど、サイドハーフとサイドバックの間に喜田が登場することがしばしばある」

「なるほど」

「この形がFC東京仕様なのか、横浜Fマリノスの日常なのかはわからない」

「中央から行ければ中央から行くけど、大外レーンをビルドアップの出口にして、あとはいつもどおりといったところか。なお、セントラルハーフがどこかに移動していくと、この位置にサイドバックが移動してくるからにくい」

「FC東京もだいぶ苦しそうだったな」

「FC東京といえば、切ない失点をしてからはだいぶ盛り返していた印象を受けている」

「あれは切なかったな。サイドからのワンツーで二人置き去りだからな。ただ、盛り返していたことは事実だが、奇妙といえば奇妙で」

「奇妙とはどういうことだ」

「FC東京は[442]で試合に入り、相手陣地からプレッシングをかける意図を見せていた。けれど、後方が連動することはあまりなかった。ないこともないんだけど、基本的に枚数が足りない状況が続いていた」

「しかし、時間の経過とともに横浜Fマリノスのビルドアップを邪魔できるようになり、横浜Fマリノスもロングボールを使う場面が増えていった」

「時間の経過とともに相手に慣れていく!なんてことはサッカー界ではあるあるなんだけど、横浜Fマリノスがそこまで奇策をやっていたようには見えなかった」

「なるほど、最初からできないのか?という意味での奇妙か」

「ちなみに、後半に選手を交代したらまた振り出しに戻ったような試合になってしまったからな」

「まさかのレアル・マドリー式で選手たちが試合の中で解決策を見出していく形か」

「それか長谷川健太監督のこれくらいはできるだろう!という基準を選手たちが明らかに満たせなくなっているというか、言わなくてもわかるやろ?わからんのかい?!みたいな感じというか」

「この試合の両チームの最も大きな差はプレッシングの整備だったと感じている。横浜Fマリノスは前線のプレッシングを見捨てることなく、後方の選手が連動していた。さらに、DFラインをがんがんあげることで、FC東京の使いたい裏へのスペースは空けるけれど、全員をオフサイドにしている場面が見られた」

「FC東京は交代を重ねるごとにビルドアップを丁寧に行うようになっていったが、横浜Fマリノスのプレッシングの前にたじたじとなり、失点を重ねることとなってしまう」

「踏んだり蹴ったりだな」

「積み上げてきた横浜Fマリノスと積み上げてきたものはどこへ消えたんだ?という差はちょっとやるせないものがあった」

「FC東京の良さは強度ましましのプレッシングと速攻とときどき見せる即興とゲームメイカーによる試合のコントロールだと思うんだけど」

「肝心の強度が落ちているわけか」

「ただ、横浜FマリノスのチアゴのようなスピードスターでもいないとDFラインをラインを上げるのは怖いけどな」

「なんにせよ、原点回帰くらいしか道が残されているようには思えないので、長谷川健太監督がどのようにチームを立て直すかは注目だな」

「ここでまさかの3バックでビルドアップや!とかしたらビビるけどな」

「最後に横浜Fマリノスの印象についてもう少しだけ」

「強い」

「足が速い」

「判断も早い」

「マルコス・ジュニオールがチームを引っ張るハードワーク」

「テンポのコントロール」

「人の入れ替わり」

「いつの間にかサイドのアイソレーションはおまけのようになっているところにチームの進化を感じる」

「ではまた」

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