【総力戦の意味】リバプールのすべて【現代サッカーの現在地】

Bitly

さて、今日はポジショナル賢者こと結城くんが書いたリバプールのすべてについての読書感想文を書いていきたい。ぶっちゃけ、なんでリバプールについて結城くんが書いたんだろう、他に書くべき人がいなかったのだろうか!?と思っていたんだけど、たぶん、いないんだろう。サッカーライター大募集の時代なのかもしれない。というわけで、みんな頑張ってください。なんだこの枕は。

選手、監督の詳細について

本の題名を決めることは難しい。自分もとっても苦労した。本当は思いつきでさくっと決めたけど。サッカー本を読んでいてこの題名と本の中身が違うやんけ!ということに何度も出会ってきた気がする。で、この本の題名はリバプールのすべてだ。全てである。また、すごい題名をつけたもんだと思ったところで、本の序盤から中盤にかけては、クロップ監督、リバプールの中心選手について詳細が記載されている。

選手、監督の育ってきた環境、具体的なプレーについて詳細が書かれている。個人的にロバートソンが背の低さを理由にセルティックのユースを放出された話がびびった。また、ワイナルドゥムは最強のポケモン!という言葉は笑った。このように結城賢者は海外の記事などを引用する、または探してくることに恐ろしい才能を発揮している。なので、具体的なプレーうんぬんよりも彼らの背景についてガンガン調べてきて、どこでこの情報を見つけてきたんだ?という姿勢に完敗である。

というわけで、リバプールの中心選手、クロップ監督について詳しくなりたければこの本はうってつけだ。

試合分析について

選手、監督について共有したあとは、試合分析についてだ。個人的に昨シーズンの振り返りをメインとするならば、この試合分析はもっともっと書いても良かったように思える。ただ、題名がリバプールのすべてなので、試合ばかり振り返ってもしょうがないのだろう。

個人的にはあの伝説となったアトレチコ・マドリー戦について触れるべきだったと思う。あの試合は運が悪かったんだ、オブラクは何だったんだ!が結論でも問題はない。ここは正直にいって物足りなかった。というか、結城くんは月刊でも構わないので、自分の言葉でマッチレポを書いてほしい。いや、まずはお前がやれよ!と言われそうなので、がんばります。

発揮される調査能力

本書の注目ポイントはここからだ。普通は選手や監督、試合の分析がメインになりそうなのだが、今回はリバプールのすべてがテーマだ。なので、ポジショナル賢者はここからクロップ以外のスタッフを紹介しながら、リバプールのサッカーについて言及していく。

最初にバックルームスタッフについて書かれている。アナリストはもちろんとして栄養学、コンディショニングチームがどのような仕事をしていたかが書かれている。そこに行くのかと。ただ、リバプールというチームは総力戦!と言われているチームで、では具体的にどこまで総力戦をしているのか??ということがよくわかる流れになっている。

そしてラインダースの項目はやばい。ポジショナルプレーとストーミングの現在位置について書かれている。このあたりからリバプールについて書かれているのか、サッカーとはなにかについて書かれてるのかが怪しくなってくる。正確に言うと、リバプールを通じて、現在のサッカーの状況について書かれている部分が多くなってくるのだ。

こうなると、彼の独壇場である。リバプールについて詳しくなるついでに、初期値鋭敏性とかオーガナイズドカオスについて知ることができる。また、ストーミングとポジショナルプレーの収斂や違いについても書かれている。もうリバプール関係ないやん、と思うこともあるのだが、彼はこういうことが書きたかったのではないだろうか、という気分になってくる。

リバポはロールモデルになるのか

フロントのアプローチという項目もある。実際にリバプールが使っているデータについて知ることができるのだが、情報過多がすごい。というか、何でもデータにしまくっているリバプールえぐい。自分はゴール期待値もあんまり信用していないのだが、それを凌駕する様々な数値がある。

で、最後にリバプールのサッカーについて説明されている。え、最後かよ!みたいな。若干今までの説明と重なる部分もあるのだが、ここはなかなかおもしろい。特にラインダースの発言を見つけてくる調査能力に脱帽だ。コントロールドアグレッションとか聞いたことない。でも説明を読めばわかる。また、216ページからのエコロジカルアプローチの項目は指導者なら色々と頷くところがあると思う。なので、是非店頭で見てみてほしい。ここだけで買うのはケントくんくらいだろう。

なお、本当の最後は座談会がある。これもよくわからない。座談会ももっと長ーくやってほしいくらいなのだが、あっさり終わる。そして本もあとがきで終わる。なんだこの終わり方は!?と思ってしまった。ただ深雪温泉には行ってみたかった。自分はそういうのに行って書いたことないので。

ひとりごと

リバプールのすべて。裏方の部分は恐らく知っている人は少ないと思う。よっぽどのリバポマニアしか知らなかったのではないだろうか。そういう意味では、リバプールのすべてについて網羅してある気がする。ただ、この本のえぐいところは、リバプールを通じて欧州サッカーがどのような進化、状況にあるかを学べるところだろう。それが結城ポジショナル賢者の最大の持ち味である。日本の言葉ではないので、非常にとっつきにくい。ただ、リバプールのすべてを期待するよりは、リバプールを通じて新しいサッカーの視点を手に入れる、という意味においてはいい本だった。

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