【145の正体と】マンチェスター・シティ対スパーズ【メリットとデメリット】

「さて」

「今日はマンチェスター・シティ対スパーズを振り返っていきたい」

「またシティか」

「シティが連続していることはたまたまだな」

「本当にたまたまなのかは、この後の更新の連続ではっきりするだろう」

「シティ+がフルマッチを颯爽とアップしてくれたことには感謝したい」

「ちなみに結果は4-2でシティが勝利。前半を2-0で折り返したスパーズからすると、後悔だらけの試合となった」

「では、試合内容に話を戻していく」

145

「145とは何なのか」

「ボールを保持したときのシティの形は145と解釈したほうがはっきりするねん」

「これは説明が必要だな」

「両チームのかみ合わせをしてみた」

「噛み合わせ論は未だに必須か」

「イメージとしてはシティがボールを保持を安定させたときの局面の話になる」

「ゴールキックなどのプレーの再開のときはまた別の話になるわけか」

「アカンジ、ストーンズ、アケの3バックは理解できるとして距離がえぐいな」

「この距離のえぐさが今年のシティのビルドアップの特徴となっている」

「なるほど。で、狙いはどこにあると思うんだ?」

「この図は相手陣地に押し込んだ展開の図になっている」

「ストーンズとアケは後方支援役というわけか」

「そのとおりで、ハーフスペースの住人、大外レーンの住人をサポートする後方支援の大切さを今更に語る必要はないだろう」

「アカンジが一人ぼっちだな」

「それは仕方ない」

「でも、これだったら、後方支援をウォーカーやカンセロに行わせたほうが攻撃力は増しそうな気がするけどな」

「おっしゃる通りで、ウォーカーやカンセロなら、役割が後方支援に縛れることはなくなり、お得意の旋回アタックにつながっていく」

「試合を眺めていると、アケはときどきウイングを追い越すような動きをするけど、ストーンズはそこまではやらないからな」

「左右の差は自重もあるだろうし、ルイスが右サイドに流れることもできるって計算もありそうだが」

「ストーンズとアケを後方支援に送ることのデメリットは旋回のなさとなる。チェルシーはハーフスペースの住人と大外レーンの住人を入れ替えることでマルコス・アロンソのストライカーとかやっていたけど、シティはあまりやらない」

「それによって、配置が固定され気味になり、孤立する、もしくは相手に捕まった状態でボールを受ける機会の増大がシティのウイングを苦しめているって話か」

「ところがどっこいマフレズもグリーリッシュも相手を背負いながらピッチを横断するドリブルで攻撃方向の変化を加えることができるからな」

「ボールの奪いどころになる予定がならないというやつか」

「で、恐らくはグアルディオラの狙いはこのエリアにある」

「ロドリの孤立化を防ぐわけか」

「235時代のロドリの脇にいる選手は後方支援を役割としていて旋回も行うとなると、ネガトラに備えるよりもやるべきことがあるって感じがする」

「後方支援を配置しながら、さらにロドリの周りを強化することでトランジション局面で優位に立とうという計算か」

「相手がワントップのときにワントップの脇に選手を配置して1バックでボールを保持していたこともあるので、その亜種だと思ってもらえれば」

「ワントップの脇に配置される選手がセンターバックから中盤の選手に様変わりしたと」

「なので、この試合もクロス爆撃からのトランジション対決ではシティに分があったと思う」

「しかし、掻い潜られた一発でゴールを許してしまったけどな」

「2点目か」

「ちなみに1点目はハマらないハイプレスがはまった瞬間だった」

「よりにもよって数少ないミスが失点に直結するところは試合のレベルの高さを証明しているのかもしれんな」

後半の修正と柔軟な守備

「後半の修正というと語弊があるのだけど」

「なんだ」

「この試合はアルバレスが起用されていた」

「もともとシティにはインサイドハーフという概念があるようでないけれど、ギュンドアンとくらべてもFWって感じだったな」

「前節でハーランドが降りてビルドアップの出口になる場面があったのだけど、裏に走る選手がいなかった」

「なるほど、その関係性でアルバレスか」

「実際にゴールキックなどの場面ではギュンドアンがトップ下で、ハーランドとアルバレスの2トップみたいになる場面も見られたからな」

「で、話を戻すと、旋回を捨てた代わりに中盤が分厚くなったわけだろ」

「そうだな」

「だったら、旋回をするか、ストーンズやアケ以外の選手が登場すればいい」

「で、後半はルイスが右サイドに進出する場面がかなり増えた」

「サイドからの攻略も三人称のトライアングルグルアタックと四人称によるダイヤモンドアタックがあるからな」

「前半の終了間際にロドリがペナ角からクロスを入れるおなじみの場面も見られた」

「つまるところ枚数は必要ってことか」

「シティの一点目はルイスが後方支援からのマフレズの個人技炸裂が導かれ」

「マフレズサイドに全員集合→ボールを持つマフレズを追い越すルイスでつっている」

「ルイスが地味に働いているんだな」

「同点後のシティは442感を強く打ち出しながらもボール保持はこれまでの形維持していたように見えたな」

「ただし、ロドリやルイスの攻撃参加はこの配置の醍醐味であるトランジションの優位がどうなるかは怪しいところがある」

「なるほど。足りないも毛布とはよく言ったものだな」

「ついでに見ていきたいことがある」

「なんだ」

「バイエルン時代のグアルディオラは442で守るけれど、誰がどこに戻っても構わない戦術をやっていたことがある」

「誰がどこに戻っても構わないのか」

「それだけへんてこな配置でプレーしていたから仕方ない」

「確かにあの時代の配置のへんてこさは伝説になっている」

「で、シティは基本的に442で守る」

「左からアケ、アカンジ、ストーンズ、ルイスが基本線となる」

「しかし、ルイスが間に合わないこともある」

「そんなときは中央にロドリが降りる」

「アケ、アカンジ、ロドリ、ストーンズになるわけか」

「ストーンズが間に合わなくてもロドリが降りれば不思議と4バックが作れるようになっている」

「あとはギュンドアンが根性で戻ってくれば中央の42は完成するわけか」

「もちろん、基本は即時奪回なのだけど、撤退するときにいざとなれば3バックもこなしてくれるストーンズとアケの存在が大きい」

「でも、失点は重ねているイメージが有るな」

「そのあたりは追いかけることで分かってくればいいかと」

「確かに今日の2失点は自滅と不運が重なっていたから」

「そういう日もあるやろ」

「スパーズについても少し触れて欲しい」

「コンテらしくないなと思ったけどな」

「知っているコンテが古すぎるやろ」

「もう少しパターンが仕込まれているのかと思ったけれど、基本的に根性でどうにかするしかなかった試合に見えてしまったな、もうちょっとだったけどマフレズの3点目がマジで痛かったと思う」

「ベンタンクールはバカ上手かったけど」

「クルゼフスキもあんなに背負えるとは思わなかった」

「ケイン、クルゼフスキ、ソンフンミンの3トップはえぐいけど、もうちょっと中盤に+1を本職とする選手を起用しても面白いかもな」

「後ろがべらぼうに繋げればそんなことを気にする必要もないだろうけど」

「では、今日はそんなところで」

「良い子はシティの3バックは真似しないほうがいいだろうな」

「アンカー周りを空白にして色々な選手が使うサッカーは定跡だけど、今はアカンジの周りをどうするって発想だからな」

「ロドリがサリーしたり、今日はいないけど、ベルナルド・シウバが登場したり、アカンジが移動してエデルソンを前に出したりと」

「可能性は無限大だな」

「ではまた」

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