ミラン対ナポリの雑感 ~試合の感想はほとんどありません~

はじめに

最初に断っておきますが、試合の感想はほとんど書きません。試合を見て、色々と考えさせられたことを書こうと考えています。フットボールチャンネルさんによって、Jリーグを見る機会が恐ろしく増えました。

反比例するように、海外サッカーにふれる回数が減っていきました。この状況に拍車をかけたのが欧州サッカーのオフです。日本と欧州サッカーのカレンダーがずれていることは、試合を見るぜ!という宗派の人には好都合だったんですけどね。

で、久々に見たミラン対ナポリが面白かったんですね。いやー、面白かった。何が面白かった??って話なんですけど、Jリーグとは良くも悪くも違うんですよね。その違いが懐かしくて面白かったんだと思います。ほら、思い出は優しいから甘えてはダメっていうじゃないですか。たぶん、僕はミラン対ナポリに甘えたんだと思います。

守備の文化とはなんぞや

ビルドアップの発展というよりも、時間とスペースをムダ遣いしないスキルの発達と共有、配置的優位性の共通理解、ゴールキーパーのエクストラセンターバック化などなどによって、マンマークでレッツゴーの世界は、欧州で最初に起きた現象だと思っています。

Jリーグでも猫も杓子も【325】が訪れファーストプレッシング隊は相手の形に柔軟にあわせるようになってきました。CFが相手のセントラルハーフを捕まえる形で、シャドウが相手のセンターバックに出ていく景色はお馴染みになってきています。なお、外切りなんてオシャレなものではありません。そういう要素もなくはないんですけど。

日本対アメリカがそのような試合の象徴のようでした。強度!と呼ばれてましたが、平たく言うと、配置がかみ合った状態でのハイプレッシングによる殴り合いです。で、Jリーグもそのような景色は見られるようになってきました。もちろん、日本対アメリカに比べると、あれかもしれませんが。

で、ナポリの守備はそのような様相がありました。マンマークでプレッシング的な。上の配置でデ・ブライネが左に配置されている理由は、デ・ブライネが左ウイングのような守備をしていたからです。

一方で、我らがアッレグリは【532】や【442】で構えていました。この試合では早々にミランが先制したこともあって、ハイプレッシングよりはミドルで構える展開が多かったです。

ちなみに、デ・ブライネが【325】の【2】でした。昨年の成功と今年のデ・ブライネのミックスの答えなんだろうと。モドリッチもサリーを連発してたけれど、前を向ける位置にスペシャルな選手を配置する意味がとても感じさせられる試合でした。サリーは位置的優位だけではない、みたいな。

で、リーガのバルサの試合を見たときにも思ったんですけど、相手の守備がうまいんですよね。もっというと、ミドルプレッシングや撤退守備がべらぼうに整理されているんですよ。これがもしかたら差なのかなと感じさせられました。

この試合のミランを見ていると、サイドからクロスを上げられることは仕方ない。でも、他のことはやらせませんの割り切りがすごく違うのかなと。でも、守備の基準点ははっきりしていて、この選手がボールを持ったら誰が寄せるんだろうな!は外から見ていてもはっきりしている。

でも、ファーストディフェンダーにプレッシングに行こうね!とはよく言うけれど、あんまり行かないんですよね。プレッシング開始ラインがはっきりしていて、これ以上ドリブルで運んでくるならプレッシングに行くぜという人ははっきりしているみたいな。

なので、無駄に動きがないんですよね。動きすぎないというか。それでも、ポリターノ&ディロレンツィオの右サイドコンビのクロス連打に飛び込んでくる選手たちに苦しむのはしょうがないとして。実際にPKまでたどり着くんだからナポリもたいしたものですけど。

で、ときどき日本の守備は相手を見て、海外の守備は相手からボールを奪う意思が強い、みたいに比較されるじゃないですか。でも、それって時と場合によるというか。

我々のイメージするボールを奪い取るんだ!ってときの海外勢の振る舞いはトランジション、もしくはボールを奪いに行く二人目以降の選手に見られがちです。もちろん、相手のビルドアップを壊しに行くときはがっつりいきますが、そうでないときは意外とおとなしいものです。

日本はそのあたりの緩急がないのかもしれません。プレッシングが連動しない、ファーストラインが蛮勇すぎることも日本あるあるかもしれませんが、どちらかというと、撤退守備とかミドルで構えたときにどのように守るのかのイメージのほうが粗いというか。むしろ、人海戦術による根性がメインというか。それでもどうにかなるんですけどね。

というわけで、しばらくは日本と海外の守備をちゃんと比較して何が違うのかを説明できるようになろう!という試合でした。昨年からそうだけど、自分の知っているコンテはどこかへ言ってしまったし、モドリッチのサリーによって、サイドバック化するセンターバックたちにナポリが苦しんでいるのも面白い試合でした。マンマークにはワンツーや縦のポジションチェンジというより移動が効くことは何年前から変わっていないね。

ひとりごと

書くことを習慣にしたい。

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