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ボローニャ対ローマの雑感~中盤に紛れるセンターバック~

   

チャンピオンズ・リーグのファイナル・ラウンドの組み合わせが決定したとしても、ボローニャの観察は続きます。果たして、チャンピオンズ・リーグを全部見るマンは開催されるのか。あ、ファイナル・ラウンドからやればいいのか、と真理に気がついたところで、今日のボローニャの相手はモウリーニョです。

恒例のGoogle先生から引っ張ってきた。カタカナの選手とアルファベットの選手の差はどこにあるのだろう。ちなみに、ボローニャのセンターバックコンビは本当に上手い。

ローマの配置は【325】がデフォルトなんだけれど、プレッシングの配置はツートップ+トップ下に変更していた。その心は相手のツーセンバ+アンカーにがっつりマンマークである。ボローニャのアンカーであるフロイラーはとにかく動き回るスペースメイクが秀逸な選手なので、めんどくさいからマンマークで捕まえようぜ作戦を遂行するモウリーニョ。

だったら、サイドバックに逃がす展開になるわけで。となると、3バック対4バックの宿命である猛ダッシュ縦スライドが行われる。ボローニャからすればサイドハーフでローマのウイングバックをピン止めしたいところだが、そうはさせないモウリーニョ。ただし、スピナにしろニッセンにしろ、ボローニャのサイドハーフを止めてマークを受け渡してからの移動になるわけで、このエリアに時間とスペースが生まれることは明白であった。4バックだったら、3センターがスライドってこともあるんだろうけどさ。

よし、今日の試合はサイドバックを起点にやろうぜ!と普通のチームならなりそうだが、ボローニャはいい意味でイカれている。

ローマの前線の3枚はほぼマンマークの役割になっていた。なので、カラフィオーリがまさかのアンカーの横に移動することでまじで??という雰囲気になる。なお、べウケマもストーンズのように振る舞っていたので、ボローニャは少し次元が異なる印象を受けた。

この変更でローマの前線の守備の基準点を狂わすことに成功したことは言うまでもないし、ベロッティがどこまでもカラフィオーリについていく段階でローマのカウンタープランは崩壊していることがよくわかる。ただし、この配置変更の最も肝はボローニャのサイドバックの振る舞いにあるだろう。

この変更までのローマはスピナッツォーラたちが根性のスライドをみせていた。けれど、気がついたらボローニャのサイドバックがセンバの役割になっているのである。あそこまでスライドするの?まじ?という迷いは、だったら、相手のサイドハーフを抑えておけばよいやろ、になっていく。

このエリアにインサイドハーフを流れさせるプレーを得意しているボローニャはビルドアップを効果的に実行していくこととなる。こうなると、めんどくさいとか言ってられないわと、ペッレグリーニを3トップの一角とするような形に変更して守備を修正するローマ。自由になりそうなフロイラーにはパレデスが出ていく役割分担に変更するが。

見ての通り、噛み合っていないし、噛み合わせることも難しそうな展開となっていく。なお、この展開でもセンターバックがサイドバックへのパスラインを作るために相手の中盤にまぎれてそのままインサイドハーフ仕事をすることもあった。ローマはフロイラーのマンマークをつけたり、スペース管理で対応したりと右往左往したが、その答えは見つからず。後半に【532】も実行したけれども。

ボローニャは味方がサイドに流れてできたスペースに降りてきてボールを逃しながらポストプレーとライン間でボールを受ける動きを組み合わせてボール保持を構築。ザークツィがゼロトップのように降りてくることもローマからすれば厄介だったろう。

どうもプレッシングではハマらそうなローマは、前半からボール保持からのサイドチェンジでどげんかしようと企むが、どこか前線のタレント次第な雰囲気。ほら、3バックの片割れが攻撃参加とか6人目の登場とかあまりないので。後半からレナト・サンチェスが登場するが、速攻で交代するおまけつき。でも、途中で出てきたアズムンやボーヴェの活動量は間違いなく試合の流れを変えていた。

マークがハマらないときは徹底したジャンプと、捨てるところは捨てる、準備ができたら出ていくを愚直にこなすボローニャは見事に守りきりに成功。来季のチャンピオンズ・リーグ圏内まで侵入していきそうなボローニャを必見だぜ

ひとりごと

3バック対4バックの試合を最近は見ることが多い。相手のサイドバックやウイングバックへのプレッシングって大変だよねと思って眺めているのだが、それを逆手に取るようなサイドバックを3バックの両脇にしてしまう可変はちょっとおもしろかった。これでキーパーも使ってさらに可変もするのだから、守備の基準点の再設定がむずい。キーパーにバックパスをして中盤に消えていくセンターバック、キーパーの横幅を確保しながらセンターバック化するサイドバックって面白い役回りですね。

で、降りてきてポストプレーとか、ボールを受けて横断するドリブルなどが標準装備されていく時代のなかで、相手のギャップを通す場所に移動するタイミングが本当に大事だなと。最初からその立ち位置ではだめ、みたいな。あと、2人の選手がおりてくるとかもまじでめんどいなと。レイオフの時代とレイオフしないで90度ターンで横断とか練習したい。

 - 2023/24欧州サッカー