多くのリーグ戦が終わり、残すところはカップ戦くらいとなりました。よって、恒例の企画に参ります。
選考基準は、自分が見た試合で活躍した選手です。試合でみてもいない選手を評価するのは危険なので、行いません。他には、線よりも点での活躍や印象度を重視。要するに独断と偏見で、選ばれるものになります。線よりも点での活躍だ!とっても、1試合の活躍から選ばれることはないです、多分。ベストイレブンでなく、気になったイレブンにした理由は、ベストイレブンだと、いつも同じメンバーになるし、なんでこの人を選ばなかったのかと、無駄な争いが起きそなので嫌です。
■Keylor Navas
レアル・マドリー所属のゴールキーパー。シーズンが始まる前は、デ・ヘアの獲得の噂で色めき立っていたレアル・マドリー周辺。しかし、デ・ヘアはマドリーに来なかった。カシージャス、ディエゴ・ロペスの変から、絶対的なキーパーがいなかったレアル・マドリー。今季もしかたなくケイラー・ナバス的な雰囲気があった。しかし、パフォーマンスでその評価を覆したケイラー・ナバス。チャンピオンズ・リーグでの無失点継続は、尋常でなかった。無失点記録は、もちろんキーパーの力だけではない。往年のバルサでのバルデスは、そもそも被シュート数も少なかったはずだ。しかし、レアル・マドリーは違う。守れるけど、アトレチコ・マドリーほどに守れるわけではない。守備の枚数が足りない問題に、歴代の監督は頭を悩ましてきた。そんな時には無秩序になるチームを、かつてのカシージャスのように、独力で救い続けたケイラー・ナバスの活躍は、とても印象に残っている。次点は、シュマイケル息子、オブラク。
■Juan Francisco Torres Belén
アトレチコ・マドリー所属の右サイドバック。レアル・マドリー下部組織出身。オサスナでは右サイドのアタッカーとして活躍。アトレチコ・マドリーで右サイドバックにコンバートされる。サイドハーフ出身のサイドバックは、攻撃を長所としている場合が多い。もちろん、攻撃でも強さをみせるファンフラン。だが、守備でも本職のサイドバック顔負けの強さを見せている。特にクリスチャーノ・ロナウドとのマッチアップはいつも盛り上がりをみせる。相手がネイマールでも関係ない。レヴァンドフスキに高さを狙い撃ちにされるなど、弱点もあるところも憎めない。チャンピオンズ・リーグの決勝で、レアル・マドリーと対峙するファンフランの胸の内は聞いてみたい。次点は、ペジェリン、ギンター。
■Jérôme Agyenim Boateng
バイエルン所属のセンターバック。ヘルタ・ベルリンの下部組織出身。マンチェスター・シティではぱっとしなかったが、グアルディオラのもとで大爆発。特に、今季でみせた試合を破壊するようなパス精度は異常だった。バイエルンのショートパスに織り交ぜてボアテングのサイドチェンジ、相手の裏へのロングパスは、攻撃に新たな選択肢を与えていた。今季になるまで、ボアテングがここまでパス精度のある選手とは想像していなかった。チャンピオンズ・リーグのアトレチコ・マドリー戦ではカウンターのきっかけになってしまったが、ファーストレグでも試合に出ていれば、グアルディオラの選択肢も広がったに違いない。
■Képler Laveran Lima Ferreira
レアル・マドリー所属のセンターバック。登録名はペペ。もちろん、ブラジル育ち。ときどきベストイレブンに選んでいる気がする。何かの記事で、俺達はレアル・マドリーなんだとチームを鼓舞していることを知る。どうしても暴れん坊のイメージが強いが、気がつけば、ヴァランを押しのけてスタメンに定着。プレーの粗さも消え、レアル・マドリーに欠かせない選手となっている。プレーの安定感はもとより、チームを救うようなプレーを連発。レアル・マドリーは守備の枚数が足りないゆえにカンナバーロも超苦労していた歴史を持つが、ペペには関係ないようだ。お隣のセルヒオ・ラモスが若さゆえの過ち(もう若くない)をときどき犯す一方で、冷静になったペペは、健康なロッベンを凌駕する。次点は、マスチェラーノ、ゴディン、フート、ボヌッチ。
■Filipe Luís Kasmirski
アトレチコ・マドリー所属の左サイドバック。デポルティーボ・ラ・コルーニャ時代からその輝きは異常だった。チェルシーに引き抜かれるも、あっさりとアトレチコ・マドリーに帰還している。さりげなく、レアル・マドリーの下部組織にいたこともある。デポルティーボ・ラ・コルーニャ時代からその攻撃性能の高さは異常だった。ゲームを作ることもできるし、オーバーラップ(タイミングはセンス)も厭わない。そして、ファンフランと同じように、守備でも強さを見せるようになってきている。ブラジル代表のサイドバックもいけるのではないかと思うのだけど、ライバルはレアル・マドリーのマルセロ。マッチアップするわけではないけれど、チャンピオンズ・リーグで両者が相まみえるのは、とっても興味をそそる事実だ。次点は、マクスウェル、アラバ。
■Gabriel Fernández Arenas
アトレチコ・マドリー所属のセントラルハーフ。アトレチコ・マドリーの下部組織出身。アトレチコ・マドリーは、全員がシメオネと例えられることがある。たぶん、一番シメオネなのがガビ。相手のボールの位置、味方のポジショニングに応じて、列の移動を惜しみなく続けるガビ。いざとなったら、自分のエリアを捨てて、相手を潰しにいけるガビ。そんなリスクある決断もほとんど成功にしてしまうガビ。中国からオファーが来ても断るガビ。寒がるエスコートキッズにジャケットを貸してあげる心優しいガビ。チャンピオンズ・リーグでも健闘を祈ります。次点は、カソルラ、シャビ・アロンソ、ヴァイグル。
■Henrikh Hamlet Mkhitaryan
ドルトムント所属のサイドハーフ。もともとはトップ下の選手なので、基本的にどこでもできる。FCピュニク・エレバンの下部組織出身。ロイスが怪我でよく離脱する中で、得点数&アシスト数でチームに貢献していた。また、どのポジションでもこなせます精神から、最終的にはウイングバックのような仕事もこなす働きでチームを支える。移籍の噂もあるけれど、実はドルトムントで欠かせない選手の1人。ロイスやオーバメヤンにできない仕事をせっせとこなしてくれるので、トゥヘルは手放したくないと考えているだろう。チャンピオンズ・リーグもあるから、ドルトムント組にはできるだけ残留してほしいのだけど。次点は、エリック・ダイアー、ビダル、ラキティッチ。
■Bamidele Jermaine “Dele” Alli
スパーズ所属のトップ下の選手。たぶん、インサイドハーフもできる。MKドンズの下部組織出身。リージョ曰く、本当に凄い選手を楽しむのに、サッカーの知識なんて必要ないんだ。美術品と同じで、エターナルな作品、選手は、誰が見てもわかる。最初に見たときは、列の調整ができる現代的な選手だという印象だった。しかし、その高い技術とゴール前に現れる嗅覚も持ち合わせている。よって、クロスにあわせたり、裏に抜け出すゴールを決める。シーズンで10ゴールを超え続けるようになると、ビッククラブに引きぬかれてしまうかもしれない。なお、この年代では一番試合の経験を積んでいる選手だそうな。むろん、EUROでも多くの期待を集めている。日本的に言うならば、スターシステムで潰れてほしくない選手。次点は、モドリッチ、コケ、ポグバ。
■Mesut Özil
アーセナル所属の前線で違いを作れる選手。ストリートサッカー出身。プロになる直前はシャルケのユースにいた。レアル・マドリーから移籍し、チームメイトのクオリティーを高めていくプレーを披露。今季はアシスト数で違いをみせつけている。絶対的なストライカーのいないアーセナルでこの結果は立派すぎる。もしも、30点くらい決めそうなストライカーと組んだらどうなるのだろうか。オーバメヤンを獲得するんだアーセナル。博打打ちならファルカオでも構わない。ゴール前でも普段通りに決定的なパスを続けていくプレーは、プレミアリーグのなかでもダントツの存在感であった。アーセナルでのタイトルの取れない現状をEUROで挽回しようと心に誓っているに違いない。次点は、ベイル、コマン、ディ・マリア。
■Douglas Costa de Souza
バイエルン所属の左サイドハーフ。グレミオの下部組織出身。シャフタール・ドネツクからバイエルンにやってきたドグラス・コスタ。今季の序盤でのパフォーマンスは、尋常でなかった。ロッベリーがいないときのバイエルンの弱点をコマンとともに埋める。特にドグラス・コスタは一対一で勝つことが相手の守備組織を破壊する効果的な手段であることを世界にしらしめた。さらに、インサイドハーフでのプレーも終盤に披露。プレーの幅も広め、さすがにブラジル代表でもスタメンになるのではないかと期待を集めている。左サイドでのアイソレーションでは世界最強の破壊力を見せてくれた。次点は、マーシャル、ルーカス・モウラ、ミュラー。
■Luis Alberto Suárez Diaz
バルセロナ所属のセンターフォワード。小さい頃はキーパーをやっていたらしい。様々な事件を起こしてきたが、気がつけばゴール数で世界を騒がすようになった。メッシ、ネイマールとともにプレーすることの困難さをプレーの幅であっさりと解決。それだけでなく、自分の持ち味を失わないのだから立派すぎる。メッシとネイマールがメディア的にも目立っているが、この2人にも劣らない評価を受けるべきだろう。特にセンターフォワード部門は他にも強烈なライバルがいたが、メッシとネイマールとの共存という困難なタスクを達成したスアレスを選出。次点は、オーバメヤン、ハリー・ケイン、レヴァンドフスキ。
ひとりごと
メッシ、クリスチャーノ・ロナウド、ブスケツ、イニエスタらへんは、殿堂入りです。なんでこいつ入ってないねん!という指摘は、受け付けません。たぶん、その選手が活躍した場面を目撃していないんだと思います。見ていないのに選ぶって最低じゃないですか。なので、オススメの選手、チームのご指摘は、大歓迎します。なお、レスターはそんなに見ていないので、あんまり印象に残っていません。シュマイケル息子のゴールキックは、強く印象に残っていますけども。
プレミアリーグでは、スパーズがとても印象に残っています。来年は追いかけてもいいのではないか!というくらいに。シティのグアルディオラさんのチャレンジとスパーズのどちらを追いかけようか悩んでおります。
リーガ・エスパニョーラは、選んでないですけど、ビジャレアルの献身的なサッカーが印象に残っています。もともとマルセリーノ・ガルシア・トラル監督は、このブログ(スポナビ時代を含めて)を始めたころに活躍していたので、とても印象に残っている監督さんです。表舞台に帰ってきて結果を残し、来季はチャンピオンズ・リーグに出るんだから感慨深いものがあります。同時期に活躍したウナイ・エメリとは差をつけられちゃいましたけれども。
ブンデスリーガは、バイエルンとドルトムント以外が元気がなかった印象です。主力を引きぬかれ、チームを再構築している間に、とんでもないポイント差をつけられていたでござるみたいな。最終的に帳尻をあわせてくるレバークーゼンとボルシア・メンヘングラードバッハはさすがですけど。来季はホッフェンハイムや昇格組が元気らしいので、そのあたりに期待しています。アンチェロッティのバイエルンがどうなるかも注目です。でも、一番の注目は、マルセリーノ・ガルシア・トラルとともにブログの初期から活躍しはじめたトゥヘル監督とチャンピオンズ・リーグになります。
セリエAは見られません。残念無念。ナポリやフィオレンティーナをもっと見たいので、BSで放送してくれないかな、日本人が移籍してくれないかなと淡い期待をしています。そんな噂はまったくありませんけどね。
では、次はEUROで会いましょう。さらばじゃ。
コメント
この3年間はCLもELもリーガが独占してリーガの時代を実感しました。
アトレティコの堅守の実現はバルサやレアルを相手にしてきたのも大きいでしょうが、
あのレベルの守備や試合を壊せるGKがいるとなると
最終的には決定力、つまりシュートコースやダイレクトシュートの上手さが大きなウェイトを占めるのだと思い知ります。
その点がスアレスが欧州得点王に輝いた理由かと。
ブンデスはもともと番狂わせの期待感が少ないイメージです。
コメントありがとうございます。
ワールドカップがあんなことになってしまったけれど、クラブではリーガの強さが際立っている結果ですね。
代表チームよりもクラブチームのほうがレベルは圧倒的に高いです。やはりスペインという国の環境の良さ(結果を出すという意味で)は抜きん出ているのかなと。
スアレスは何でもできるところがえぐいです。多少は封印している気もしますが、これだけの結果を出せば文句なしかと。
ブンデスリーガは全体を見ると、そんなに興味深くもなく、レベルも高いかというと、微妙です。最近のドイツ推しの実態とは少しかけ離れているかなという印象です。
レスターはもっと評価…とは言えないのはらいかーると様が観てないので仕方ないですね(笑)
しかしスパーズに関しては一言。
来年は優勝だ、と安直に言えないくらい不安定な強さかなと思いました。
降格決定時のニューカッスルに負けたのを筆頭に終盤のgdgdがその証左かと。
でも強いときは本当にいいサッカーしていたのでいい意味でも悪い意味でも来季注目だと思いました。
レスターも来季はどうなるか楽しみです。優勝は無理でも次はCLでミラクルを観たいものです。
コメントありがとうございます。
レスターは、そこそこ見たんですが、なんでこれで勝てるんだろう、という試合ばかりでした(・∀・)
チャンピオンズ・リーグで何がどうなるかは楽しみです。チャンピオンズ・リーグに出られるならと移籍してくる選手もいるかもしれませんし。
スパーズも含めて、ビッククラブのだらしなさに助けられた印象が強いです。もともと強くないやんと言ってしまえばそれまでですけど。
ドグラス・コスタはコパ欠場するみたいですね。
代表でも存在感を発揮しつつありますが、それでも南米勢の中ではそこまで目立たない印象です。
コパ終了後の監督交代で変わる可能性はありますが。
コメントありがとうございます。
まじっすか。ドグラス・コスタ離脱ですか。。。
コパ・アメリカは完全スルー予定ですが、誰が試合に出ていたかくらいはチェックしようと思います。