バルセロナ対ジローナの雑感

2023/24欧州サッカー

すったもんだがありまして、久々の更新となりました。1日1試合生活をリスタートすることを宣言いたします。全部試合を見るマンに憧れる今日このごろです。今からでも間に合いそうな、自分の加入しているサブスクサービス的に可能なのはチャンピオンズ・リーグくらい。なので、チャンピオンズ・リーグをつらつらと見ていこうかなと。チャンピオンズ・リーグ全部見るマン。でも、今日の更新はバルセロナ対ジローナだけども。

最初にスタメンはこちら

両チームともに可変式を採用しているので、真の配置は異なる感じ。今日は久々の更新なので、軽め。

シャビ式325

ネット界隈では評判が高くないシャビさん。そんなシャビさんはバルセロナ原理主義の雰囲気を纏いながらも、何だか思ってたんと違う!!様子である。ボールを持たねばサッカーではない!とか言いそうなのに、めっちゃ撤退するやん!!とか、プレッシングが緩かったりする。ちなみに、この試合に負けた理由はボール非保持の振る舞いにあった。

さらに言えば、バルセロナ原理主義だから猫も杓子も【433】だろ!いう先入観を裏切り、世界中で流行し、今やスタンダードになっている【325】の使い手となっているシャビの姿を誰が想像したのだろうか。なお、上記の配置はGoogleさんから引っ張ってきたのだが、デ・ヨング、ギュンドアン、ペドリの中盤の並べ方にシャビ、イニエスタ、デコを並べた懐かしい記憶と重なるところだったが、そうだ、【325】やん。。。と期待を裏切られたことは記しておきます。

カンセロが上がり、クンデが残る3バック化。ギュンドアン、デ・ヨング、フェリックス、ペドリがシンプルに上手い。たぶん、世界中で比較してもボールをもたせたら鬼のカルテットになっている。ペドリが相手のブロックから逃れる動きをすれば、デ・ヨングやギュンドアンが飛び出せる補完性も仕上がっている。

ペドリの降りる動きを筆頭に、レヴァンドフスキとフェリックスたちは自分のレーンに固執することはない。クンデの攻撃参加は許容されているようで、左サイドに比べると、右サイドのほうが相手にバグを引き起こしやすい関係性もよくできている。なお、左サイドはカンセロは一人でどうにかできる、というか、クロスうますぎ。

つらつらと書いていると、シャビ式の【325】はよくできている雰囲気に満ち溢れている。【325】の罠である静的な配置にはならない仕掛けも十二分に仕込まれているからだ。実際にこの試合ではシュートの雨嵐を相手に浴びせ、最後のレヴァンドフスキの決定機が枠に飛んでいれば、3-3の引き分けになっていた可能性すら高い試合であった。

スコアほどの差はなかった!と言っても相手はジローナである。いくら相手が好調とはいえどってやつだ。

バルセロナのボール非保持の振る舞いにふれるのは別の機会として、今日はバルセロナのボール保持について触れていきたい。

最初に目につくのは上手いである。本当に上手い。試合開始15分はバルセロナの上手さにジローナはたじたじになっていた。特にペドリはこの中でもえぐい。センターバックが相手を引きつけることが絵に描いた餅になりつつある昨今で時間とスペースを作るのは改めて中盤のプレーエリアの選手たちになってきている。ペドリは正対の連続で相手を固定し、さらに自分の一挙一動をすべてフェイントとして利用し、軽々とプレーしていった。

残りの選手も以下同文で構わない。とにかく上手い。上手い選手を中央に並べました感すら感じる。上記の配置ルールに乗っ取りながら即興で攻撃を組み立てていくバルセロナを見て思い出したチームがある。まさかのレアル・マドリーだ。

レアル・マドリーの配置の気持ち悪さは有名である。その気持ち悪さを逆手に取ることなく、局地戦を制して気がついたら盤面を支配していたでござるを得意技としていた時期もあれば、時間の経過とともに配置の気持ち悪さが整理され、配置の優位性を持って相手に殴り込んでくることもまたレアル・マドリーの特徴であった。

バルセロナの配置もそんな感じなのである。動的な許容されている動きだけど、それぞれが思いのままに動いているように。なので、ときどき立ち位置が思いっきり重なり、時間とスペースの無駄使いが起こるのである。それでもどうにかしちゃいそうな雰囲気があることも真理なので、シャビさんはあえて放置している可能性もあるけど。そっちのほうが得かもしれないからさ。

ジローナの守備が明白に5バックと撤退風味になってから、バルセロナの面々は相手に捕まりやすくなる。狭いエリアでもプレーできちゃうなら相手をそばに置いてマークしちゃうは現代の伝統芸になりつつある。それでも時間とスペースを配れる選手たちがいえれば問題ないが、バルセロナは無茶ぶりが多い。正確に言えば、相手がそばにいても行けるっしょ、みたいな。この負荷をどうにかできればいいが、どうにかできないときはやばい。さらに、どうにかできないの積み重ねがボールを失うことに繋がる。

ジローナの基本的にはできる限りボールを繋ぎたい姿勢に対してボールを奪うこともできていたバルセロナからすれば、相手のミスから発生するカウンターでもっとどうにかしたかったのだろう。

結局のところ、何がいいたいか?というと、目に移してきた景色から得てきた経験でどうにかしようぜ作戦では無理なときは無理。でも、はまれば強い。ただ、もっと裏抜けとそれに伴うボールの捨て方はもっと必要かなと。でも、ボール非保持が弱いとボールを捨てたくなくなるのもわかるところであった。

ミゲル式325

キーマンはミゲル。左サイドバックだけど、インサイドハーフができる。なお、レアル・マドリー出身のようですぐに買い戻したほうが良さそうなくらいに上手い。ジローナは初見だったのだけど。最近はプレー原則でプレーを定めるチームが見えるようになってきた気がする。

「立ち位置は325で」

「スタート位置は決めるけど、自分たちの裁量である程度は自由に動いて良い」

「ポジションチェンジをしながらもバランスの維持は気をつけるように」

「右のセンバは攻撃的に振る舞って」

とかではなくて。

たぶん、レヴァークーゼンと同じでボール保持者を中心に設計されている雰囲気は感じる。なので、【325】の立ち位置を守っている場合ではない。他に優先するべきことがある、みたいな。

ゴールキックからのビルドアップも便利屋ブリントがいるので、様々な形で実行していた。それだけでなく、味方と相手の位置を見て、様々な変化を見せられることがジローナの強み。立ち位置が固定気味なのは、サヴィーニョくらいでコウトも内側への移動を行う。

バルサのカルテットに対抗して、ガルシア、マルティン、ツィガンコフが素晴らしい。ツィガンコフは2トップの片割れと振る舞うときとハーフスペースの住人を使い分けることができるだけでなく、セントラルハーフコンビが移動したときにサポートもできる。ミゲルも同じく。立ち位置よりも大事な原則があり、その原則に周りの選手が連動するところがジローナの崩れない強みなのだろう。レヴァークーゼンもそうなんだけど、このあたりの原則は言語化できるように取り組みたい。

なお、困ったときの空中戦の的であるドフビクが強い。最強のポストマン。ツィガンコフを筆頭にセカンドボール拾う隊が揃っているところもにくい。

結局のところ、5レーンアタックのようで、前線も突然に2トップのように振る舞うことができる。中央の配置もアンカー有りにあっさりと変更ができる。おそらく、相手の状況よりも味方の状況も同じくらいに重視している。どこを起点にするか、どこを最優先にする事項とするかなどなど、ゆっくりと新たな流れができてきているので、見逃さないようにしたい

というように、相手が固定的な立ち位置でなく、動きに動くこと、そしてついでにボールも動くことがセットならば、相手を捕まえることは困難なので、バルセロナがボール非保持で苦労することもしょうがないといえばしょうがない。

ひとりごと

バルセロナの面々が上手いことは言うまでもないが、ジローナの面々もうまい。特にボール周り、プレッシング耐性が強い。マンチェスター・シティがドリブラーを集めているという雰囲気があるが、ジローナもそんな雰囲気がある。というか、ブリントがいるのがずるい。

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