おまえ、更新するって言ったやんけ!というわけで、今週のJは浦和レッズ対東京ヴェルディをお届けします。なぜこの試合を選んだか?というと、さいたまテレビで放送していたからです。ダ・ゾーンよりもテレビ放送のほうが見やすいことは歴然とした事実!個人的な注目カード以外はテレビ放送の試合をお届けすることも選択肢ですねと。ちなみにさいたまテレビと書きましたが、テレビ埼玉が本名であり、テレ玉と呼ばれています。
というわけで、最初にスタメンはこちら
「さて、今回は会話形式でお届けしたい」
「内容は主に浦和レッズとなる」
「本題に入る前に東京ヴェルディについて少し話してみると」
「堅忍質直だったな」
「ボール保持も別に悪くなかったしな」
「コンビネーションによる打開は良かったな」
「配置に囚われていない感じと役割分担も整理されていて」
「配置に囚われているだろう浦和レッズと正反対な印象もあって」
「それでも勝てない原因は火力不足になるのかどうか」
「なんとなくもう少しボール保持の時間を増やしたいところだけど」
「そのあたりはもう少しJ1の風に慣れてからになるのかどうか」
「失点の原因のほとんどがボールを奪われて守備の配置が整っていないときに相手に攻撃を許したときだとすると」
「その状況をJFKさんは避けたいだろうしな」
「というわけで、本題に入っていく」
自由なグスタフソン
「今季から【433】やろうぜ!な浦和レッズだけれど、全体の配置は静的な構造をもっている」
「広島戦でチアゴ・サンタナが孤立したときの状況や大外レーンに鎮座しているウイングとか」
「試合を動かそうとすると、インサイドハーフの自由化くらいしか手が見えなくて」
「よしおがヘルプにいってボールを奪われた場面は貧乏くじをひかされた感触すらあったかな」
「で、今節の構造は東京ヴェルディの【442】に対して、浦和レッズがどのように振る舞えるか?が最初の論点となった」
「東京ヴェルディはプレッシングのスイッチをサイドバックからセンターバックへボールを戻すプレーとなっていた」
「浦和のセンターバックにボールをもたせる→中央の選択肢をなくす→サイドバックにボールを出させる→サイドハーフが根性で寄せてセンターバックにボールを戻させる」
「この悪循環から逃れるためにはショルツやマリウスにサイドバック以外にどんな選択肢があるか?なんだけれど」
「今日はチアゴ・サンタナに放り込まなかったな、インサイドハーフが前で我慢していたのに」
「ショルツとマリウスはボールを持てる状況で西川にボールを逃がすこともできたからな」
「もっと裏に放り込んでほしかった疑惑もあるけどな」
「裏に飛び出してマイボールにして前進か」
「ただし、浦和にはグスタフソンがいる」
「広島戦ではマンマークでもそれなりにボールに絡んでいてすげえーなと感じたけど、この試合では本領を発揮していたな」
「ヴェルディの1列目がセンターバックとアンカーを交互に抑える瞬間、セントラルハーフがヘルプにくる瞬間にさっと動いてボールを引き出す動きが秀逸だった」
「ほとんどの選手が自分のプレーエリア、レーンから抜け出すことができない浦和レッズのなかでグスタフソンだけ中央3レーンを自由に移動していた。他の選手との対比が面白かった」
「インサイドハーフが下がってこない戦術のようなのだけど、ビルドアップを4バック+アンカーのそのままの配置でやろうとすると、浦和が苦しさが募っていきそうだな」
「昨季を思い出してみると、岩尾のサリーがいろいろ言われてきたけど、今こそ必要な感触すらあるぜ」
「この試合でもどちらかといえば機能していた浦和レッズの左サイドの後方支援にグスタフソンの場面は可能性を感じたからな」
加勢するグスタフソン
「海外の試合を見ていて5レーンアタックにさらにもうひとりの攻撃参加を必要としていると書いたことがあるんだけど」
「私が6人目だから攻撃か」
「何が言いたいかというと、ボール保持者がいる。そしてボール保持者をサポートする動き、特にこの文脈の場合はオーバーラップだったり、ポケットへのランニングだったりする」
「でも、相手だってそんな攻撃はわかりきっている。ウイングがボールを持って、インサイドハーフがポケットに突撃したところでその構造への準備は完了しているチームが多い」
「だからこそポケット突撃をスペースメイクとして、スペースアタックをする選手を6人目として書いていた」
「ボールサイドに圧縮すれば5人でも同じことができるけどな」
「浦和の左サイドが少しの可能性を感じさせた理由は渡邊凌磨、松尾、よしおがシンプルに上手いこととコンビネーションも良かったことがあげられる」
「右サイドはサポートに難があることがバレ始めている酒井宏樹をどのように高い位置に進出させられるかが鍵となるが、チームのやろうとしているウイングの大外レーン鎮座との相性は悪い」
「後半になって右サイドによしおや渡邊凌磨が登場してからの右サイドに可能性が出てきたのは酒井宏樹の解放がその最たる理由となっている」
「話はそれたが、グスタフソンの攻撃参加が妙に効果的に見える理由はここにある。他の選手が作ったスペースメイクにアタックできる目をグスタフソンは持っている」
「ただし、グスタフソン!来てくれ!という意図で前線の選手は動いていないだろうけどな」
「本当はグスタフソンの攻撃参加なしでできるだけの人員を前に揃えている感はあるので、ポジティブなことなのかはわからんな」
「グスタフソンの攻撃参加の代わりに、誰かがアンカー仕事をカバーしてくれればOKだけれど、その構造はあまり見かけることはない。だからといって手つかずというよりはアドリブで対応している感というか」
「グスタフソンをインサイドハーフで使ったらどうなる?という意見も届いているけど」
「あつきよりは周りと繋がれる感じはあるけれど、後ろから登場することで効果的になっているので」
「何とも言えない感じか」
「グスタフソンを攻撃参加させたかったり、中央3レーンから移動させたりしたいなら、後半に行ったダブルボランチがいいとは思う」
「途中で岩尾とボランチコンビになったときは時を戻したのかと思ったぜ」
「あつきもトップ下で前へのほうが強さが出ていたような気はするけどな」
自由な中島翔哉
「最終的には【442】でレッツゴーで同点に追いついた浦和だけども」
「大畑の果敢な攻撃参加も非常に良かったと思う」
「浦和のサイドバックは高い位置にいってなんぼだな、渡邊凌磨は別にして」
「右ウイングに渡邊凌磨、左ウイングに自由な中島翔哉となれば、大外レーンで質的優位とかどこ吹く風だな」
「しかし、左サイドに常駐しない中島翔哉と岩尾のサポートで解放されたグスタフソンと、大外レーンを使って良いよと言われたときの両サイドバックの躍動と」
「配置で縛ってからのヨーイドン!で強引に押し切った感すらある」
「でも、狙ってやったというよりは仕方なくやった感が強い」
「このあたりのどこにバランスを見出すかがしばらくは結果に影響していきそうなヘグモ監督の采配はいかに」
ひとりごと
ボール保持が注目される浦和レッズだが、ボール非保持が地味にやばい。前からのプレッシングに後ろは連動しないし、撤退守備は【451】なんだけれど、ファーストディフェンダーの設定と強度が曖昧。なので、ボールを捨てることになるかもしれない裏へのロングボールをためらいもなくできるか?という視点も大事かもしれない。けが人のウイングが帰ってくればすべてを解決するなんてことはないだろう。全体の配置の静的な要素に動的な要素をもっとも加えているのがグスタフソンという現状を考えると、もっとみんな動いていいのだろう、たぶん。問題は動いてもバランスを維持できる構造を作れるかどうかになるのではないだろうか。
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