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何名かが英語表記になっている。もうそのまま。
ラツィオを見ようと思った動機は鎌田大地とサッリ。
レッチェの誘導
レッチェのプレッシングは誘導。サッリボールを好き勝手に展開されたらたまったものではない。なので、パトリックサイドからの展開を企んでいた。アルムクヴィストがロマニョーリまでジャンプする光景が何度も見られた。
恐らくはルイス・アルベルトサイドよりは鎌田大地サイドのほうが相手のボール保持の精度が落ちるだろうとレッチェは考えたのかも知れない。
実際に鎌田大地はまだまだサッリボールに完璧に適応できるかというと怪しい。特に下がりながらボールを少ないタッチ数でさばくプレーに怪しさが募る。時間が解決するだろうけど。
一方で裏に飛び出していく、ゴール前に自分を間に合わせるプレーはできていた。ボールは出てこなかったけど。親善試合のゴール動画を見る限り、本人もゴール前に飛び出すことを意識していそう。
サッリボール
サッリのサッカーを改めて見ると、懐かしい気持ちになった。
センターバックがオープンな形でボールを持つ→中盤の選手がボールを引き出しに下がってくる→または上がっていく。その動きに合わせて周りの選手も下がったり上がったりする→例えば、ルイス・アルベルトが上がったら、ザッカーニが降りてくる。サッリのサッカーは立ち位置を下がるだけでなく上がるも大事で、鎌田大地は上がるの質が高かった。なお、レイオフの連打は恒例行事となっている
そしてワンタッチ、ツータッチでボールを戻したりゲートを通したりと。特にボールを戻すのではなくて、横のゲートを通すプレーは真似したいくらい。
最も印象に残っているプレーは図のようにルイス・アルベルトがラフィアを連れてくる。ラフィアの空けたエリアにスムーズにボールを届けていく。目指す場所の共有。そのためのスペースメイクとボール循環の両立が可能となっているところがにくい。
ちなみにレッチェの誘導に対して、マルシッチはずっとフリー。だったらパトリックに蹴らせればいいじゃんでマルシッチサイドにボールを運ぶことに成功し、ルイス・アルベルトの上がる動きをきっかけにその形から先制する。
なお、先制後はラツィオのゾーンディフェンスの強度が上がり、レッチェを押し込むことになる。インサイドハーフを前に出す形はおなじみになっている。ボール保持は433、非保持は442。
レッチェの修正
後半のレッチェは442でプレッシング。ラツィオのセンターバックにボールをもたせらためんどくさい。だったら、攻撃の起点にプレッシング、というより、ラツィオのボール非保持スタイルをそのままぶつける世界中で行われている手法。
ラツィオのボール保持の精度は落ちるものの、カウンターや速攻で決定機を作る。ボール保持だけではないところが乙。
でも、ゾーンディフェンスの泣きどころであるサイドからの侵入でレッチェが後半は大暴れ。サイドハーフ、サイドバックの連携が鬼。左サイドはバンダ、サポートするドログは内側でも外側でもいける器用さ。右サイドのアルムクヴィストは左利きのカットイン型。ついでに27番の名前が読めない選手は0トップ気味とゾーンディフェンス泣かせの要因は揃っていた。
それでもサイドの守備力で跳ね返したいところ。しかし、かつてのアトレチコ・マドリーに君臨したフィリペ・ルイス、ファンフランの攻撃的なサイドバックのようでめっちゃ守れるコンビのような強さを出せなかった。全体的に守備は緩かったかもしれんけど。
ひとりごと
鎌田大地はそのうちにあっさりと対応しそう。ゴール前に飛び出す鎌田にボールが来れば得点も増えそう。未来は明るい。ラツィオの話をすると、ボール非保持の強度がこの試合限定の弱さなのか、日常なのかは不明。
レッチェはかなり良かった。新監督が優秀なのか、かつての監督が優秀だったのかは不明。アルムクヴィストとバンバが面白かった。Dorguの左サイドバックも良かった。台風の目になりそう。
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